高校物理に数学を



この記事をお読みの方で『高校物理』を履修なさった方はいらっしゃるでしょうか。 私の履修したこの『高校物理』(2010年から2013年に履修)への疑問を列挙し、これからの『物理学』教育を考えます。

『高校物理・力学』
謎の公式が出てきます。
\[v^{2}-v_{0}^{2}=2as\]
\(v\)はある時刻での速度、\(v_{0}\)は初速度、\(a\)は加速度、\(s\)は進んだ距離、だそうです。大学入学後にこの公式を見たり使ったりした記憶はありません。
さらに物理IIで習う単振動では以下の微分方程式が登場します。
\[m\frac{d^{2}x}{dt^{2}}=-kx\]
単振動は入試物理の花形、と高校時代の恩師は言っていましたが、なぜここから正弦波の式が出てくるのか理解出来ませんでした。この単振動の微分方程式を解くのは大学に入学してからでした。


『高校物理・電磁気学』
ベクトル解析、少なくとも外積を知らない学生にこれをどう教えると言うのでしょうか。


『高校物理・熱力学』
気体の分子が壁にぶつかって云々、は厳密に言えば熱力学ではなく統計力学です。 これを習う割に熱力学第二法則や自由エネルギーは習いません。熱力学第一法則、第二法則は現代においても大切な原理なのでなんちゃって統計力学をするくらいならぜひ学びたいです。


学生の物理離れ、物理嫌いなどと言われ久しいですが、私は当たり前だと思います。ただ謎の公式をあてはめて答えを出しても理を窮めることなどできません(昔物理学は窮理学と呼ばれたそうです)。高校と大学の物理学をスムーズにつなげるためにも数学の導入が必要です。具体的には微分方程式までの微分積分、外積までのベクトルはぜひ取り入れたいものです。
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